胃全摘手術で行われるルーY法の再建術式のポイント

消化管の手術では、摘出した臓器や器官を新たに作り直す「再建術」が行われます。

術中にルーY法で再建ってドクターが言っているけど、何がどうなっているか分からないと感じた人も多いはず。

新人の頃は、術野を見ていてもどこが繋がっているのかが理解できないことも多いですよね。

今回は、胃全摘術で行われているルーY法などの再建術について見ていきましょう。

胃全摘術は胃を全て摘出する

胃全摘術は開腹手術の中でも新人看護師が担当することが多い手術です。

手術内容は、文字どおり胃をそのまま全て取り出す形になります。

胃の手術には、胃全摘術の他に幽門側胃切除術という術式があります。

これは、胃の一部を切除するものであり早期胃癌に適応されます。

胃全摘術は、胃の全域にまたがるガンや胃の上部、胃の中部の全進行胃ガンと早期胃ガンの大部分が対象となります。

再建方法は3パターンある

胃を摘出した後は、残った十二指腸と食道をつないで再建を行います。

胃全摘術で行われる再建術は、主に3パターンあります。

  • ルーY法(Roux-en-Y法)
  • β型有茎空腸間置法
  • ダブル・トラクト法

この3パターンがありますが、実際にはルーY法で再建が行われることが多いです。

再建を行う時のポイントとして、食物ができるだけ生理的な経路を通り、かつ、逆流食道炎の発生しない方法が選択されます。

十二指腸がポイントになる

十二指腸は、胃の幽門側に繋がり25cmほどの長さがあります。

十二指腸にあるファーター乳頭から、膵液や胆汁などの消化液が分泌される仕組みになっています。

再建を行う際には、できるだけ十二指腸を肛門側に吻合します。

その理由としては、食道側に近い部分で吻合してしまうと、十二指腸液が逆流してしまい食道炎になる頻度が高くなるためです。

幽門側胃切除で行われるビルロートIの再建方法では、残胃と十二指腸を直接吻合するので、食道炎の頻度が高くなってしまいます。

ルーY法(Roux-en-Y法)

胃全摘の手術で一番スタンダードな再建法が、ルーワイ法です。

再建方法は、食道と空腸の吻合を行い、十二指腸の断端と空腸を肛門側に吻合します。

十二指腸の断端は閉鎖してそのままの状態になります。

メリット

十二指腸液の出口が肛門側にあるので、逆流が起きにくい

デメリット

ビルロート法に比べると手技が複雑になる

β型有茎空腸間置法

空腸間置法では、空腸の一部を切離して食道と十二指腸の間に吻合する方法です。

ルーワイ法より吻合部が多くなってしまいますが、逆流は起こりにくいです。

ダブル・トラクト法

上記の2つ以外に、ダブル・トラクト法という再建方法も行われることがあります。

これは、ルーワイ法と形は同じですが、十二指腸断端を空腸に吻合した形になります。

ルーワイ法に吻合部が1つ増え、食物の通過経路が2経路になります。

吻合部位を理解することが大切

胃全摘術にはこのように様々な再建方法がありますが、どの部位をどこに吻合しているのかを理解することが大切です。

消化管の吻合は不潔操作と清潔操作が入り混じって行われるため、術中操作と流れによって器械の扱いにも注意が必要です。

胃全摘術の再建方法について勉強したい人は、今回紹介した胃全摘術で行われているルーY法などの再建術についての内容を参考にしてみてください。

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