切開部位は第2〜4期間軟骨!気管切開術(気切)の術式

気管切開は気管軟骨に穴を開け、カニューレを挿入する手術のことです。

気管切開の適応は喉頭癌などの上気道が閉塞している場合や呼吸不全に対する補助換気の目的で行われます。

術野は小さいですが、気管内の出血や反回神経の損傷などに気をつけることが必要です。

今回は手術室で行われる気管切開の術式について見ていきましょう。

上気道の閉塞は気管切開が適応される

気管切開は気管内に穴を開けて呼吸を補助する方法ですが、気管切開の適応は大きく3つあります。

  • 上気道の閉塞
  • 呼吸不全
  • 気管肺胞の洗浄

これらが気管切開の適応になります。

上気道の閉塞

上気道の閉塞は、喉頭癌、声門浮腫、声門麻痺などによって呼吸が困難になることです。

喉頭癌の場合は喉頭を全摘するので、気管切開を同時に行います。

呼吸不全

呼吸不全の場合は、気管内挿管によって人工呼吸器を使用した補助呼吸を行いますが、長期間の使用が必要な場合には気管切開が行われます

期間としては、気管内挿管から1週間程度で気管切開を行うことが多いです。

気管肺胞の洗浄

気道分泌物に対して加湿や気管内吸引などを行っても解消されない場合に、気管切開を行い気管肺胞を洗浄することがあります。

これらが気管切開の適応になりますが、手術室では上気道の閉塞によって気管切開を行うケースが多いです。

体位固定は仰臥位

気管切開術の体位は仰臥位で行います。

頭部は円座を使用し、肩に枕を入れて頸部を伸展させることがポイントです。

両腕は閉じて落ちないように抑制し、点滴のチューブのトラブルに注意します。

首元の手術になるので、顔の両サイドに防水シーツを敷いておくと、手術終了後の処置が楽になります。

セッティングを行う時の注意点は以下の通りです。

  • 頭側のスペースを広くする
  • 肩枕の位置と頸部の伸展
  • 点滴ルートが患者さんの下を通っていないか
  • コード類が絡まっていないか

気管切開の術式

気管切開の術式と手術の流れについて見ていきましょう。

皮膚切開

皮膚切開は、輪状軟骨の真下から下方に約4cmほどの正中切開を行います。

切開方法は、横切開、U字切開などの種類がありますが、正中切開が行われることが多いです。

正中切開が行われる理由としては、横切開より皮下の出血が少なく、必要に応じて切開線を延長できるためです。

また、ジャクソンの安全三角と呼ばれる部位は、内側に重要な血管や神経がないため手術操作が安全に行うことができます。

気管軟骨の露出

切開が終わったら、皮下組織、後頸筋、前頸筋群を順番に左右に筋鈎をかけ、甲状腺峡部を露出させます。

甲状腺峡部を気管前面を剥離して、第2〜4気管軟骨を露出します。

必要に応じて、甲状腺峡部正中を結紮・切離します。

結紮を行うため、必要に応じて絹糸を渡せる準備をしておきましょう。

気管の切開

第2〜4気管軟骨を切開(十字、U字など)する。

小児の場合は縦切開を行います。

気管カニューレの挿入

気管カニューレを気管の切開した部分に挿入し、カフを膨らませて固定します。

気管カニューレは、キシロカインゼリーをカニューレ部分に塗ってから渡します。

カフに空気を入れて破損がないかチェックしておきましょう。

皮膚の縫合

気管カニューレの挿入と固定が終わったら、止血確認後、皮膚を縫合します。

Yガーゼをカニューレと皮膚の間に挟み、固定を行います。

気管内の吸引と換気の確認

気管カニューレに呼吸器をつなぎ、呼吸状態を観察します。

気管内を吸引し、左右の肺音を聴診し換気が行われていることを確認します。

気管切開術のポイント

気管切開術は耳鼻科で行われることも多く、術野が小さいため、直接介助は確認しにくいことがあります。

術野が小さいので、無鈎のモスキートが使用されることが多いです。

また、気管カニューレはカフチェックを必ず行い、破損の有無を確かめることが大切です。

術後の合併症として、創部出血、気管内出血、皮下気腫などが起こることもあります。

手術が終わった後もしっかり観察を行い、異常の早期発見に努めましょう。

気管切開の手術のポイントが勉強できる参考書

気管切開は耳鼻科の領域になるので、耳鼻科の参考書に載っていることが多いです。

気管切開の手術について勉強したいと考えている人は、オペーナーシングの参考書がオススメです。

今回紹介した気管切開だけでなく、鼓室形成術や甲状腺腫瘍摘出術なども載っているので勉強に活用できる1冊です。

耳鼻科は術野が小さいため、どのような流れで行われているかを把握しておくことがポイントになります。

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