全身麻酔でのラリンジアルマスク(LMA)の使用場面と準備の手順

手術室で働いている新人ナースの中には、ラリンジアルマスク(LMA)ってなに?と思っている人もいるのではないでしょうか?

ラリンジアルマスク(LMA)は全身麻酔で使用される気道確保の方法の一つですが、挿管に比べると患者さんへの負担が少ないので使用されることも多いです。

ラリンジアルマスク(LMA)を使用するときは、空気を抜いたり潤滑剤を塗りますが、準備にはポイントがあります。

今回は、全身麻酔でのラリンジアルマスク(LMA)の使用場面と準備の手順についてお伝えします。

ラリンジアルマスク(LMA)は気道確保を行う方法の一つ

全身麻酔の手術を行うときは、換気をするために気道確保を行うことが必要になります。

比較的短い時間で終わる手術の場合は、マスク換気のみで行われることもありますが、ラリンジアルマスク(LMA)が使用されることが多いです。

ラリンジアルマスク(LMA)は、挿入がしやすいことや喉頭損傷などのリスクが低いなどの理由から全身麻酔の手術で選択されています。

ラリンジアルマスク(LMA)と気管挿管の違い

ラリンジアルマスク(LMA)は、挿管チューブを使った気道確保とは異なり喉頭を覆うようにして換気を行います。

気管に直接チューブを挿入する気管挿管と違って、侵襲が少なく喉頭損傷のリスクが低いことが挙げられます。

挿管困難症の患者さんにも使用できる方法なので、全身麻酔では選択されることが多いです。

全身麻酔でのラリンジアルマスク(LMA)の適応

全身麻酔の手術でラリンジアルマスク(LMA)が使用されますが、全ての症例に使用できるわけではありません。

ラリンジアルマスク(LMA)が適応される場合は以下の通りです。

  • 短時間で終わるオペの時
  • マスクで換気ができない場合
  • 緊急の気道確保を行う場合
  • 気管挿管が困難な場合

これらがラリンジアルマスク(LMA)が適応されるケースになりますが、短時間で終わるオペの時に使用されることが多いです。

ラリンジアルマスク(LMA)の使用禁忌

逆にラリンジアルマスク(LMA)が使用できない場合もあるので、確認しておきましょう。

  • 気道内吸引が必要な場合
  • 誤嚥の危険性がある場合

これらがラリンジアルマスク(LMA)の禁忌になりますが、ラリンジアルマスク(LMA)を使用していると嘔吐した時に誤嚥の危険性が高くなってしまうことも挙げられます。

全身麻酔でのラリンジアルマスク(LMA)の主な使用場面

実際の現場でのラリンジアルマスク(LMA)の主な使用場面を見ていきましょう。

婦人科のオペ

婦人科の手術の場合、症例にもよりますが手術時間が短いオペも多かったので、
ラリンジアルマスク(LMA)を使用することが多かったです。

主な手術としては、単純子宮全摘術(STH)、腹腔鏡卵巣腫瘍摘出術、広汎子宮全摘術、子宮脱などが挙げられます。

TURやTULの全身麻酔のオペ

泌尿器科のTURやTULの全身麻酔で行われるオペの時も、ラリンジアルマスク(LMA)を使用することが多かったです。

手術時間の長さは症例にもよりますが、平均2、3時間程度だったので、ラリンジアルマスク(LMA)を準備していました。

その他の比較的手術時間が短いオペ

上記の科目以外にも比較的手術時間が短いオペの時は、ラリンジアルマスク(LMA)の指示があるので準備していました。

ラリンジアルマスク(LMA)の準備の手順

ラリンジアルマスク(LMA)は麻酔科医によって選択されるので、麻酔方法の指示を確認しておきます。

ラリンジアルマスク(LMA)の指示がある場合は、事前に準備が必要になります

ラリンジアルマスク(LMA)の準備の手順を確認していきましょう。

ラリンジアルマスク(LMA)のサイズの選択

ラリンジアルマスク(LMA)にはサイズがあり、患者さんに合わせてサイズが選択されます。

マスクのサイズ 使用する対象
3 小児or小柄な成人
4 成人(〜70kg)
5 成人(〜100kg)

上記の表がラリンジアルマスク(LMA)のサイズになりますが、女性は4、男性は5を準備することが多かったです。

患者さんによっては、女性でも大柄な体型の人の場合は5を使用することもありました。

サイズが不明な場合は、麻酔科医に両方持ってきてと言われることもあるので、常に両方のサイズを手術部屋に準備していました。

ラリンジアルマスク(LMA)の使用前の準備

ラリンジアルマスク(LMA)の準備として、サイズの指示を確認したら指定されたサイズのラリンジアルマスク(LMA)を開封します。

この時不潔にならないように注意しながら開封します。

開封したらカフの部分にエアーを注入して、エアー漏れや破損がないことを確認します。

破損がないことを確認したら、ラリンジアルマスク(LMA)を背面に向けてエアーを抜いて脱気します。

空気が抜けてペラペラの状態になればOKです。

エアー抜く時は、上からラリンジアルマスク(LMA)の背面を押さえると綺麗な形に脱気できます。

上から押さえずに脱気してしまうと、ラリンジアルマスク(LMA)の形が歪になり挿入しにくいと怒られてしまったことがあります。

ラリンジアルマスク(LMA)に潤滑剤を塗る

空気が抜けた状態で、ラリンジアルマスク(LMA)に潤滑剤を塗ります。

潤滑剤として使用されるのは麻酔科医の好みや部署の決まりがあると思いますが、主に生理食塩水、水、ゼリー、キシロカインゼリー、キシロカインスプレーなどが使用されます。

私が働いていた部署では局所麻酔ではないゼリーを使用していました。

潤滑剤をラリンジアルマスク(LMA)の背面の窪みだけに塗り前面には塗らないようにします。

挿入した後にマスクの開口部が閉塞するなどの危険性があるため、背面にのみ塗ることがポイントです。

私も新人の頃はLMAの潤滑剤を塗る場所を理解しておらず、背面にも前面にも塗りだくってしまい、麻酔科医に注意された記憶があります。

ラリンジアルマスク(LMA)を理解するために

ラリンジアルマスク(LMA)は、全身麻酔の換気方法としてよく使用されることが多いです。

ラリンジアルマスク(LMA)を準備する時は、サイズと潤滑剤の塗る部分がポイントになるでしっかり押さえておきましょう!

また、ラリンジアルマスク(LMA)に破損があると術中に正しく換気が出来なくなるため、事前にエア入りや破損の有無を確認しておくことが大切です。

ラリンジアルマスク(LMA)をなぜ使用するのかが理解できれば、麻酔看護も楽しくなってきますよ!

ラリンジアルマスク(LMA)の勉強にオススメ

手術室では挿管介助や麻酔に関する知識も必要になるため、勉強が大変に感じている新人ナースも多いと思います。

全身麻酔などの知識はオペナースに必要なものなので、正しい知識を身につけておくことが大切です。

この参考書では、今回紹介したラリンジアルマスク(LMA)や挿管チューブなどについて詳しく紹介されているので勉強にオススメです。

ラリンジアルマスク(LMA)以外の挿管方法についても、知識を深めることができます!

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