オペ室で起こる気管挿管の主な合併症と対処法

気管挿管とは肺に挿管チューブを挿入して呼吸管理を行う方法ですが、合併症のリスクもあります。

片肺換気や誤嚥、食道挿管など合併症が起きてしまうと全身麻酔の手術を安全に行うことができません。

気管挿管時に合併症が発生した場合は、適切な対処が必要になるため対応できるように理解しておくことが重要になります。

今回は、オペ室で起こる気管挿管の主な合併症と対処法についてお伝えします。

全身麻酔の時は気管挿管を行う

気管挿管は全身麻酔の手術で行われる処置の一つになります。

挿管チューブを気管に挿入することで人工的に呼吸管理を行い、手術を安全に進めることができます。

挿管チューブにはスパイラルチューブやLAMなど様々な種類があり、手術に合わせて適切なサイズのものが選択されます。

挿管チューブに関しては、下記の記事で詳しく紹介しています。

オペナースは挿管介助が必要になる

手術室では全身麻酔での手術がメインになりますが、オペナースが挿管の介助を行います。

喉頭鏡の渡すタイミングやカフの注入量など、しっかり理解しておくことが必要になります。

介助をスムーズに進めるコツとしては、ドクターの動きをしっかり見て動くことになります!

気管挿管で起こる主な合併症とは?

気管挿管で起こる主な合併症は、以下の3つが挙げられます。

  • 食道挿管
  • 片肺挿管
  • 誤嚥

肺切除のオペではわざと片肺挿管を行いますが、その時は通常より長い片肺挿管用の挿管チューブを使用します。

次に上記の合併症が起こる理由について見てきましょう!

食道挿管が起こる理由

食道挿管とは、挿管チューブが気管ではなく食道に挿管された状態のことです。

食道に挿管されてしまった状態では換気ができないため、患者さんの生命に関わります。

食道挿管が起こる理由としては、気管チューブが声門ではなく食道に入り留置されてしまうためです。

食道に挿管されている間は無呼吸になってしまうため、早急な対応が必要になります。

食道挿管のリスクが高くなる患者さんの特徴は次の通りです。

  • 開口困難
  • 口蓋の形が正常でない場合
  • 緊急挿管時

片肺挿管が起こる理由

片肺挿管は、気管チューブが片方の肺に深く入ってしまう状態のことです。

片肺のみに気管チューブが入っているため換気ができず、酸素化が大幅に落ちてしまいます。

片肺換気が起こる理由としては、気管チューブの先端が気管分岐点を超えて入ってしまうことが考えられます。

また、術中の体位固定時など体動で起こることもあるため注意が必要になります。

片肺換気のリスクが高くなる患者さんの特徴は次の通りです。

  • 緊急挿管時
  • 小児の患者

誤嚥が起こる理由

誤嚥は胃の内容物などが気管に入り込んでしまう状態のことです。

全身麻酔では麻酔薬により咳嗽反射などが抑制されてしまうため、胃液が気管に流入しやすくなり誤嚥のリスクが高くなります。

特に麻酔薬導入後から挿管まで、そして抜管時が誤嚥が起こりやすいタイミングとなっています。

誤嚥のリスクが高くなる患者さんの特徴は次の通りです。

  • 絶飲食時間が8時間未満
  • 意識障害がある患者
  • 肥満の患者

気管挿管の合併症への対処法

ここでは、気管挿管の合併症への対処法について見て行きましょう!

食道挿管時の対処法

食道挿管が起こった場合は、気管チューブをそのままにして換気を試みます。

それでも換気ができない時は再度挿管を行いますが、確実挿管するためにエアウェイスコープなどを使用することがあります。

エアウェイスコープを準備する指示もあるため、物品の場所や準備の方法などを知っておきましょう。

片肺挿管時の対処法

片肺挿管が発生した時は、すぐに気管チューブを適切な位置に引き抜いて固定をします。

早期発見のポイントとしては、目視で胸郭の動きを確認して左右左などが起こっていないかを見ることです。

体動時にもチューブの位置がズレて片肺挿管が起こりやすいため、注意が必要になります。

誤嚥時の対処法

誤嚥が起こった場合は、まず頭を低くした状態で口腔内を吸引します。

気管挿管を行い、ファイバーを使って気管内の洗浄と吸引を実施して、胸部X線撮影などを行い誤嚥性肺炎の重症度を把握します。

口腔内を観察して胃液などの内容物が見られた場合は、誤嚥を起こしている可能性があります。

合併症には落ち着いて対処することが必要

手術室では挿管介助などのスキルだけでなく、合併症への対処も必要になります。

特に新人ナースはイレギュラーなことが起こると慌ててしまいますが、落ち着いて対処することが大切です。

合併症などのイレギュラーに対処するためには、適切な対処法をしっかり理解しておきましょう!

必要物品の場所や準備物なども把握しておくことがポイントです。

手術室で起こる合併症を理解するために

手術室では患者さんの命に直結するような合併症が起こることもあります。

合併症が起こった時はドクターの指示に従うことも大切ですが、オペナースとして早期発見することも必要です。

特に挿管など呼吸に関する合併症は一刻を争う事態になるため、適切な対処が求められます。

気管挿管時にはどのような合併症が起こるか、をしっかり理解しておきましょう!

手術で起こる合併症の勉強にオススメ

手術室で起こる合併症は、気管挿管時の片肺挿管のような呼吸器合併症だけではありません。

様々な合併症が起こる危険性を理解しておくことが必要になります。

この参考書では、術中に起こる合併症について詳しく紹介されているので勉強に活用できる1冊となっています。

今回紹介した気管挿管時に起こる合併症についても載っているので、すぐに使える知識を身につけることができます!

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