ジャックナイフ体位は低血圧を起こしやすい!注意点と観察ポイント

手術室では手術に合わせて様々な体位固定が必要になります。

新人看護師の中には、ジャックナイフ体位ってなに?という人もいるかもしれません。

ジャックナイフ体位は腹臥位の応用になりますが、圧迫部位などが異なるため注意点などを押さえておくことが大切です。

今回は腹臥位の応用である、ジャックナイフ体位の手術と体位の固定について紹介します。

肛門の手術でジャックナイフ体位をとる

ジャックナイフ体位は腹臥位の応用になりますが、聞いたことがない、初めて聞いたという人もいるかもしれません。

ジャックナイフ体位で行われる手術は主に以下の通りになります。

  • 痔瘻や痔核の肛門手術
  • 直腸脱などの経肛門的手術や経仙骨的直腸手術
これらの手術の時は、ジャックナイフ体位が選択されます。

ジャックナイフ体位は施設によって差がある

ジャックナイフ体位の基本は、腹臥位の応用になりますが、術式や術者のやり方によって施設によって差があるようです。

必ずしも同じように考えられるわけではないため、施設のマニュアルに従うことが大切です。

ジャックナイフ体位は呼吸・循環機能に影響を及ぼす

ジャックナイフ体位はうつ伏せの状態で手術が行われ、痔瘻や痔核の手術などでは脊椎麻酔の意識下で行われることも多いです。

ジャックナイフ体位が及ぼす体への影響を確認しておきましょう。

ガス換気障害が起こりやすい

うつ伏せの状態になるため、胸部が圧迫されることにより胸郭運動の制限が生じます。

また、同様に腹部圧迫による横隔膜の運動制限によりガス換気障害が起こりやすいことが特徴です。

意識下で行なっている時に、胸腹部の圧迫により患者さんが呼吸苦を訴えることもあります。

還流障害や深部静脈血栓のリスクが高くなる

ジャックナイフ体位は、足を開いて高さを低くする体位であるため、静脈還流障害や深部静脈血栓のリスクが高くなります

足が下がっていることにより静脈還流が障害され、急な体位変換を行なってしまうと循環器系の虚脱を起こしてしまう可能性があります。

術後の体位変換は、ゆっくりバイタルサインを観察しながら行うことが大切です。

また、腹臥位により腹部が圧迫された状態が続くため、下大静脈の還流が妨げられてしまい、下肢静脈圧が上昇し下肢静脈圧が上昇します。

その結果、下肢静脈のうっ滞から深部静脈血栓症のリスクが高くなってしまいます。

では、実際のジャックナイフ体位の注意点を見ていきましょう。

体圧分散がポイントになる

ジャックナイフ体位では、上半身と下半身を折り曲げた状態になるため、体圧の分散がポイントになります。

上半身は前胸部の体圧を分散する

頭を支えるための枕は肩が辛くない高さのものを選択しましょう。

上半身は前胸部から腹部にかけて補助枕を使用しますが、呼吸を阻害しないような柔らかさを兼ねたクッションが良いとされています。

体圧分散マットを前胸部に挟み込むことで、幅広い面積の体圧を分散することができ、かつ呼吸もスムーズに行うことができます。

また、上肢の尺骨神経や腋窩神経の圧迫に注意が必要です。

下半身はズレを予防する

下半身では、下肢を下げて開脚した状態で固定を行うため、足側に引っ張る力が作用します。

この足側の引っ張る力がズレの原因になり、皮膚トラブルを起こしてしまう危険性があります。

足台の高さに注意して、ふくらはぎや太ももの圧迫部位を保護することも大切です。

また、男性の場合は、陰茎が圧迫されてしまうため、腸骨を浮かすように体位を固定することでトラブルを防ぐことができます。

腸骨部を確認して陰茎が圧迫されていないか確認することも大切です。

肛門の手術ではテープで固定を行う

肛門の手術では、肛門を広げて術野を確保するため、テープで臀部の周りを引っ張るように固定します。

ジャックナイフ体位を取った後に、固定用のテープで臀部の周りから下肢の方まで引っ張っていきます。

意識下で行う時は、脊椎麻酔が効いた後にテープ固定を行うため、痛みを訴えることは少ないですが、手術後にテープによるトラブルなども確認することが必要です。

ジャックナイフ体位の固定をしっかり行うために

ジャックナイフ体位は腹臥位の応用になりますが、意識下で手術が行われることもあるため、患者さんの安楽にも配慮する必要があります。

うつ伏せの状態では胸腹部が圧迫されてしまうため、呼吸状態や血圧の変動にも注意することがポイントです。

手術体位の固定は、手術の進行状態にも影響してしまうため、しっかり注意点を押さえておきましょう。

手術体位を勉強したい人にオススメの参考書

手術体位の固定は、褥瘡などの皮膚トラブルを予防するためにも正しい方法を理解しておくことが必要です。

手術中は長時間圧迫されてしまうので、体位固定がしっかり出来ていないと皮膚トラブルの原因にもなります。

手術体位の注意点や基本的な固定方法などが紹介されているので、勉強に役立つ1冊です。

ポジショニングだけでなく体圧分散のデータも載っているので、勉強会などにも活用できるのでオススメです。

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