手術中のAラインはナゼ必要?動脈ラインの基本知識と適応

開腹手術や長時間のオペの場合、Aラインを採ることもあります。

Aラインは通常のVラインではなく動脈に針を挿す方法ですが、目的や仕組みについて自信がないという人も多いのではないでしょうか?

Aラインへの穿刺は、ドクターが行うことが多いですが、回路の組み立てや準備はナースが行うもの。

今回は、手術中のAラインの基本や目的について紹介します。

A ラインは動脈から血圧を測定する

手術によってはAラインの準備が指示されることもあると思います。

病院や施設によって麻酔科医がAラインを採り、看護師が介助を行うことが多いと思います。

Aラインは動脈に針を穿刺する方法ですが、その目的や仕組みはどのようになっているのでしょうか?

Aラインは動脈に針を刺す

Aラインは動脈に針を直接穿刺することで、動脈圧を測定することができます。

血圧は、血液が血管を押す力を測定しているので、動脈ラインと呼ばれるものを使って、血液がセンサーを押す力を見ているのです。

実際に動脈から出た血液がカテーテルを通って圧を測定するのは、血液がカテーテル内で凝固してしまうので難しいですよね。

その代わりに、接続した生理食塩水がセンサーを押して血圧を測定できる仕組みになっています。

通常の血圧測定では、マンシェットを腕に巻いて測定を行いますが、Aラインでは血圧と血ガスなどの情報を得ることができます。

頻回な採血が必要な場合に適応される

Aラインを採ることで動脈圧を見ることができるので、マンシェットで測定するよりも確実な測定値を知ることができます。

しかし、Aラインはすべての手術で適応されるわけではありません。

Aラインが適応される場合は、以下の通りです。

  • 大量出血が予想される場合
  • 貧血の程度を知りたい場合
  • 血ガスの数値を定期的に把握したい場合

手術によっては、術中に大量出血が予測され貧血の程度を把握しておきたい場合などに適応されます。

主に開腹のオペに適応されることが多いですが、手術の程度だけでなく患者さんの状態に合わせて必要になることもあります。

Aラインの血管選択

Aラインの挿入部位は手術にもよりますが、橈骨動脈で脈圧がしっかり触れていれば、橈骨動脈→上腕動脈→大腿動脈の順に選択されます。

ほとんどの手術では、橈骨動脈が選択されることが多いです。

Aラインの仕組み

Aラインはモニターに接続してモニタリングを行いますが、4つの要素で成り立っています。

  • 動脈内に留置された針
  • モニタリングライン
  • 圧トランスデューサー
  • モニタ本体

Aラインを測定する時には、動脈に針を刺して留置することが必要です。

そして、動脈内に留置された針と圧トランスデューサーをつなぐモニタリングラインがあり、三方活栓などを操作してフラッシュなどを行います。

圧トランスデューサーは、血液の圧を電気信号に変換する装置のことです。

固定板にセットされ、患者さんの心臓と同じ位置にセッティングされます。

これを0点調整と言い、体位変換などを行なった場合もその都度Aラインモニターが0になるように調整します。

モニタ本体は、麻酔器と一体しているものもあり、麻酔器についていない場合は、単体のAラインモニタを使用します。

Aラインは準備が必要

Aラインが必要な時は、Aラインキットなどの物品が必要になります。

準備物は以下の通りです。

  • 加圧バッグ
  • 生理食塩水
  • ヘパリン
  • ケーブル
  • モニタキット

 生理食塩水にヘパリンを混注しますが、ヘパリンの量は病院や施設によって違うことが多いので、麻酔科医の確認しましょう。

ヘパリンを混注したら生食のバッグ内の空気を抜いた状態にしておきます。

モニタキットを袋から取り出したら、必ず各パーツがしっかり接続されているかを確認します。

トランスデューサーの接続ケーブルを中継ケーブルに繋ぎ、生食と輸液セットを接続して、クランプを緩めてキット内を生食で満たします。

カイロ全体を生食で満たしたら、輸液バッグを300mgHgまで加圧します。

加圧バッグは300mmHgまで加圧する

Aラインで使用される生理食塩水は加圧バッグに入れて使用されます。

この時、加圧バッグは300mmHgまで加圧して使用しますが、これは3ml/時間の速度を維持するためです。

この理由は、動脈は圧が高いので加圧せずに滴下してしまうと、動脈からの血液が逆流して凝固してしまう危険性があるからです。

そのため、採血後などはその都度フラッシュ装置を操作してヘパリン入りの生理食塩水を注入します。

Aラインは波形でモニタリングを行う

Aラインはモニターに映し出された波形を見てモニタリングを行います。

波形が正しく表示されていない場合は、気泡の混入やチューブの長さ、凝血などが原因であることが考えられます。

モニターに表示された波形も観察しておくことが大切です。

抜去後は5分以上止血する

手術や患者さんの状態によっては、Aラインを病棟まで持ち帰ることもありますが、手術が無事に終わった後に手術室で抜去することも。

Aラインを抜去した場合は、最低でも5分以上は針が入っていた部位の圧迫止血を行います。

止血確認後は、圧迫止血用の絆創膏で圧迫止血を継続します。

手術中のAラインを理解するために

手術室では麻酔やAラインなどの様々な医療機器の扱いが必要になります。

Aラインは手術室だけでなく病棟でも必要になる知識と手技なので、しっかり理解しておきましょう。

特に緊急手術の時は、バタバタした状況の中でAラインを組まなければならないため、日頃から練習をして慣れておきましょう。

また、術中はAラインのモニタリングもしっかり観察しておくことが大切です。

術中モニタリングの勉強にオススメ

術中のモニタリングは手術室の看護師にとって身に付けておきたいスキルですが、モニターが読めない人も多いと思います。

この参考書は、モニターに映し出された波形の意味などを勉強したいと考えている人にオススメです。

オールカラーで分かりやすくモニタリングを理解することができます。

モニターが読めるようになると麻酔科医の動きも分かるので、外回りもスムーズに動くことができます。

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