手術室で働いていると、ラテックスアレルギーなどに注意しなければならない場面も多いです。
ラテックスアレルギーの患者さんの場合は、ラテックスフリーのものを使用して対応します。
もちろん、駆血帯もラテックスフリーを使用する必要がありますよね。
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オペ室ではルート確保の技術が必要
手術室では、病棟で行うような看護技術を使う場面は少ないですが、ルート確保の技術は必要になります。
ルート確保は手術を行う上で重要になるので、しっかり身につけておくことが求められます。
輸血ルートや点滴ルートの確保を行う
病棟では採血などを行いますが、手術室では輸血ルートや点滴ルートの確保が必要になります。
輸血ルートなどは麻酔科医や主治医が確保することもありますが、看護師に任されることもあるので、身につけておくべきスキルの一つになります。
ラテックスアレルギーの患者にゴム製品は使用できない
手術を受ける患者さんの中には、ラテックスアレルギーの人もいます。
ラテックスアレルギーの患者さんを対応するときは、ゴム製品のものを使用できません。
ラテックスアレルギーの基本知識に関しては、下記の記事に詳しくまとめてあるので参考にしてみてください。
手術中もラテックスフリーで対応するのが基本
ラテックスアレルギーの患者さんが手術を受ける場合は、手術中もラテックスフリーで対応することが基本となっています。
例えば、手術で使用するゴム手袋をラテックスフリーのものに変更し、手術の順番を一番最初に回すなどの対応を行います。
ラテックスの患者さんへの対応については、各手術室のマニュアルに従ってください。
もちろん、ルート確保で使用する駆血帯もゴム製品なので、ラテックスフリーのものを使用することが必要になります。
オペ室で安心して使えるラテックスフリーの駆血帯5選
オペ室で安心して使えるラテックスフリーの駆血帯5選を見ていきましょう。
ワンタッチタイプの駆血帯
ワンタッチで取り外せる便利なタイプの駆血帯になります。
バンド部分はポリエステルで出来ており、ラテックスフリーなので安心して使用できます。
ワンタッチタイプは慣れると使いやすいので、愛用しているオペナースも多いのではないでしょうか?
カラーバリエーションはブルー以外に8色あるので、好きな色を選ぶことができます。
ピンチ付きのタイプの駆血帯
このアイテムは、ピンチがついているタイプの駆血帯になります。
チューブの部分はゴムではなく、TPE合成樹脂(ハイポアレルゲニック)と呼ばれる樹脂素材を使用しておりラテックスフリーになっています。
ピンチタイプなので、ワンタッチで操作できるので使いやすいです。
カラーはグリーン以外にパープルがあります。
バンドタイプの駆血帯
駆血帯はチューブのイメージがありますが、この駆血帯はバンドタイプになります。
ハローキティのキャラクターがプリントされており、可愛らしいデザインです。
素材はTPEと呼ばれる合成樹脂を使用しているので、ラテックスフリーとなっています。
シリコンゴムタイプの駆血帯
この駆血帯は、ゴムではなくメディカル用シリコンを使用して作られたものです。
シリコンを使用しているので、ラテックスアレルギーの人にも安心して使うことができます。
シリコンの中でも弾力性が高いものを使用しているので、伸縮性もバッチリです。
これは、ピンチがついていないチューブタイプのものになります。
小児用の駆血帯
手術室では小児のオペも実施しているので、小児用の駆血帯も必要になります。
これはTPE素材を使用しており、ラテックスフリーなのでアレルギーの子どもにも安心して使用できます。
ワンタッチピンチ式なので、付け外しの動作が楽に行えます。
小児用の駆血帯は長さが340mmとなっており、通常の駆血帯より短くなっているので使いやすいです。
ラテックスフリーの駆血帯の特徴
ラテックスアレルギーの患者さんへの対応として、ラテックスフリーの駆血帯を使用しますが、ラテックスフリーの駆血帯の特徴を見ていきましょう。
ゴムより劣化が早い
ラテックスフリーの駆血帯は、シリコンやTPE合成樹脂などの素材で作られたものが多いです。
そのため、ゴムで作られたものよりは劣化が早くなることが考えられます。
ゴムより伸縮性が少ない
ゴムで作られた駆血帯は、伸びることによって締め付けができますが、ラテックスフリーのものはゴムに比べると伸縮性が少ないです。
ベルトタイプの駆血帯は表記に注意が必要
駆血帯を使用しているナースの中には、ワンタッチ式のベルトタイプのもを使用している人もいるのではないでしょうか?
ベルトタイプ駆血帯は、ゴムのようなチューブ型ではないのでラテックスフリーと思ってしまいますよね。
でも、実はラテックスフリーではないものも多いです。
ベルトの生地にラテックス糸が使われているものもある
ワンタッチ式のベルトタイプの駆血帯には、ベルトの生地にラテックス糸が使用されているものもあります。
そのため、ラテックスアレルギーの患者さんには使用できないため、注意が必要です。
手術室で安全に業務を行うために
手術室ではラテックスアレルギーなどがある場合は、ラテックスフリーのもので対応するなどの決まりがあります。
中には、緊急手術などでアレルギーの有無が分からない患者さんの対応を行うこともあります。
このような場合は、ラテックスフリーのものを使用することでリスクを回避することができます。
手術室の業務を安全に行うために、正しい知識を身につけて対応することが大切です。
アレルギーの勉強にオススメ
手術室で働いている新人ナースの中には、ラテックスアレルギーなどの疾患が分からない人もいると思います。
手術室はラテックス製品も多く使用しているので、注意しなければなりません。
この参考書では、今回の記事の中に出てきたラテックスアレルギーについて詳しく載っているので新人ナースの勉強にオススメです。
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