1単位って何?輸血を扱う前に確認しておきたい基本知識!

手術室で働いていると、病棟よりも輸血を取り扱う機会が多いです。

新人ナースは輸血の取り扱いに慣れていない人も多いはず。

今さら「1単位って何?」なんて聞けない人もいるかもしれません。

輸血を扱うことが多い手術室では、輸血についての知識を身につけておく必要があります。

今回は、輸血の単位などの輸血の基本についてお伝えしていきます。

輸血の目的は身体を元の状態に戻すこと

手術室では、術中の大量出血時や事前に自己血輸血を行なっている患者さんへの返血などが多いです。

整形外科やPDなどの手術によっては、手術前に事前に輸血のオーダーが行われているものもあります。

輸血は、手術操作などによって血液中の赤血球などの細胞成分や凝固因子などのタンパク質成分が減少してしまったときに、身体を元の状態に戻すために行われます。

輸血はあくまで補充の役割

輸血は、自分の血液や他人からの血液成分を体内に入れることです。

輸血療法を行うにあたって、原則は以下のように考えられています。

  • 補充療法であり、根本的治療ではないこと
  • ヒト血液すなわち同種の細胞を入れることは臓器移植に他ならない医療行為であること
  • 必要な血液成分のみを使用すること原則であること
  • 実際の治療にあたっては治療目標を設定し、補充量と補充間隔を決め、さらに臨床症状・検査値から有効性を評価すること
  • 輸血を安全に行うためには実施管理体制の整備、輸血実施手順書を遵守すること

難しいように思えますが、輸血は臓器移植と同じくらいリスクの高いものであること、必要な血液の成分だけを治療に使うこと(成分輸血)など、輸血を行うにあたって注意すべきことが原則として書かれています

輸血製剤は4種類

輸血製剤には、以下の4種類があります。

  • 赤血球製剤
  • 血小板製剤
  • 血漿製剤
  • 全血製剤

これらが輸血製剤の種類ですが、それぞれ含まれている成分や使用目的によって選択が変わってきます。

現在では、患者さんに必要な成分だけを輸血する成分輸血という考え方が主流になってきています。

成分輸血であれば、患者さんにとって不必要な成分が輸血されないため、循環器への負担が軽減されます。

では、それぞれの輸血製剤を見ていきましょう。

赤血球製剤

手術時の大量出血時や、赤血球の補充や赤血球の機能低下による酸素欠乏の改善目的で使用されます。

バッグの見た目は血液そのものの赤いものです。

よくMAPやRCCなどと略して呼ばれていましたが、最近ではRBCと呼ばれることが多いです。

  • RBC-LR-1(血液200mlに由来する赤血球)
  • RBC-LR-2(血液400mlに由来する赤血球)

この2種類があり、それぞれ内容量が違います。

保存温度は2〜6℃であり、オーダーをすると冷たい状態で手術室に上がってきます。

有効期限は血液採取後21日間以内となっています。
 

血小板製剤

血小板の機能低下や、出血傾向が強い患者さんに対して投与されます。

バッグの見た目はRBCと違って薄黄色になっています。

  • PC-LR-1(1単位 約20ml)
  • PC-LR-2(2単位 約40ml)
  • PC-LR-5(5単位 約100ml)
  • PC-LR-10(10単位 約200ml)
  • PC-LR-15(15単位 約250mL)
  • PC-LR-20(20単位 約250mL )

この6種類があり、それぞれの内容量が違います。

保存温度は20〜24℃であり、震盪が必要になります。

有効期限は、血液採取後4日以内と一番短いものになっています。

血漿製剤

血液を凝固する力が弱く、出血がある手術時や出血傾向の強い患者さんに対して投与されます。

よくFFPと呼ばれており、見た目は血小板製剤と同じですが、凍っているのが特徴です。

  • FFP-LR120(血液200ml相当に由来する血漿)
  • FFP-LR240(血液400ml相当に由来する血漿)
  • FFP-LR480(480ml)

この3種類があり、それぞれの内容量が違います。

保存温度は−20℃以下であり、使用する前に解凍して3時間以内に輸血を行います。

有効期限は血液採取後1年以内であり、3種類の中で最長となっています。

全血製剤

血液採取した成分が全て含まれている状態のものですが、現在ではほとんど使用されることはありません。

1単位はそれぞれの製剤によって違う

血液製剤の1単位や2単位は、血液製剤の量を表すものとなっています。

RBC1単位の場合は、血液200mlを遠心分離にかけて血漿・白血球・血小板を取り除いた後、保存液などを加えたもので原則的に内容量は140mlになります。

それぞれの血液製剤によって内容量は異なるため、押さえておきましょう。

  • 全血は、1単位(200ml)、2単位(400ml)
  • RBCは、1単位(140ml)、2単位(280ml)
  • FFP(血漿製剤)は、1単位(120ml)、2単位(240ml)、5単位(450ml)
  • 血小板は、1単位(20ml)、2単位(40ml)、5単位(100ml)、10単位(200ml)

血液製剤の投与した単位と量の情報は、申し送りでも大切になります、

ラベルから読み取れる情報

輸血の基本として、血液製剤から読み取れるラベルの情報を押さえておくことも大切になります。

輸血製剤のラベルには輸血に必要な情報が記載されています。

  • 血液型
  • パック内の容量
  • LR(白血球が除去済みの略語)
  • Ir(放射線照射の略語)
  • 製剤の有効期限
  • 製剤の製造番号

これらの情報は、輸血実施前に必ず必要になるため、血液製剤を受け取ったら間違えがないかチェックしておきましょう。

輸血療法の基本を押さえて実施するために

手術室では輸血製剤を扱う機会も多く、輸血に関しての知識も必要になります。

全身麻酔の手術では、麻酔科医が輸血の投与と管理を行うことが多いですが、病棟への申し送りでは輸血に関して伝える必要があるため、理解しておくことが大切です。

輸血の扱いに慣れていない新人ナースは、自信を持って実施できるまでは先輩ナースにフォローしてもらいながら勉強しましょう。

輸血のミスはインシデントに繋がってしまうため、正確な知識を持って実施することが必要です。

術中輸血の勉強にオススメ

新人ナースの中には、輸血の扱いに自信がない人もいると思います。

手術室では、事前に輸血が必要な場合や緊急で輸血が必要になることもあります。

この参考書では、手術中に実施される輸血について詳しく紹介されているので、輸血の勉強にオススメです。

血液製剤の使用量など、現場の疑問を解決できる内容が載ってるので、新人ナースの勉強に活用できる1冊です。

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