TUR-BT/TUR-Pの手術の流れと術中のポイント

泌尿器科では膀胱鏡を使用して手術を行いますが、術中の流れが分からない人もいるのではないでしょうか?

手術室によってはTURのオペは直接介助なしで行われることもあります。

TURの手術は出血量が分かりにくいため、外回りナースの観察と判断力が必要になります。

今回は、-BT/-Pの手術の流れと術中のポイントについてお伝えします。

TURは膀胱鏡を使用した手術

泌尿器科では、膀胱鏡を使用してTUR-BTやTUR-Pの手術が行われます。

TUR-BTは膀胱腫瘍であり、TUR-Pは前立腺肥大症に適応されます。

手術は膀胱内に灌流液を流し込みながら、電気メスを使用して腫瘍や前立腺を切除していきます。

TUR-BTは腫瘍を切除する

TUR-BTは膀胱内の腫瘍を切除します。

膀胱腫瘍の周辺部から膀胱基底部に向かって、ループ状の電気メスで腫瘍を細切りにして切除して行きます。

TUR-Pは前立腺を切除する

TUR-Pは前立腺を切除します。

前立腺の肥大した内腺(肥大結節)を、ループ状の電気メスで細切りにして切除していきます。

麻酔は主に脊椎麻酔で行われる

TURの手術では主に脊椎麻酔で行われることが多いです。

灌流液によるTUR症候群を防ぐために、手術時間は2時間以内で終わることが多いため脊椎麻酔で十分とされています。

TUR-Pや腫瘍の大きさによって長時間の手術が予測される場合は、全身麻酔で行われることもあります。

また、腫瘍が尿管口に近い場合は、患側の閉鎖神経ブロックが必要となるので、ブロックも行われます。

閉鎖神経ブロックは膀胱穿孔を予防するため

TURの手術では電気メスで膀胱内を切除しますが、電流の刺激によって下肢を内転させる閉鎖神経に反射が起こることがあります。

この反射によって患者さんが動いてしまうことにより、膀胱穿孔の危険性があります。

膀胱穿孔を予防するため、閉鎖神経ブロックを行います

手術体位は砕石位

TURの手術では、砕石位の体位で行われます。

脊椎麻酔で意識がある状態で体位固定を行うため、声かけを行いながら行うことが大切です。

また、可動域に注意して良肢位を保持しながら体位固定を行いましょう。

TUR-BT/TUR-Pの流れ

TUR-BT/TUR-Pの流れは以下の通りです。

  • 麻酔
  • 体位固定
  • 器械設定、灌流液の準備
  • 内視鏡挿入
  • 腫瘍、前立腺切除
  • 組織回収
  • 止血確認
  • 尿道カテーテル挿入

これらが手術の流れになりますが、詳しく見て行きましょう。

麻酔

麻酔は脊椎麻酔or全身麻酔で行われ、手術の内容によって選択されます。

また、尿管口に近い部分の手術の場合は、閉鎖神経ブロックも実施します。

体位固定

体位は砕石位で、レビデーターで下肢の固定を行います。

患者さんは麻酔で下半身の感覚がないため、可動域に注意しながら良肢位で保持します。

器械設定、灌流液の準備

膀胱鏡を機械に接続し、灌流液の準備を行います。

灌流液はこまめにチェックが必要であり、手術で使用した量がわかるようにボトルに番号を書いておくこともポイントです。

手術時間が長い時は、20L以上の灌流液を使用することもあります。

内視鏡挿入

準備が整ったら、内視鏡を膀胱内に挿入して膀胱内を観察します。

膀胱腫瘍の位置や大きさを観察していきます。

膀胱腫瘍が大きい場合は手術時間が長くなるため、体温に温めた灌流液が多く必要になります。

灌流液は事前に十分な量を準備しておきましょう。

腫瘍、前立腺切除

膀胱内の腫瘍や前立腺をバイポーラで切除していきます。

腫瘍が大きい場合は出血量も多くなるため、視野が確保できないことがあります。

灌流液量を十分に保ち、高い位置に吊るして置くことで灌流量を確保することができます。

また、灌流液が少量残っていても新しいバッグに交換し、常に灌流液をキープすることが大切です。

組織回収

腫瘍や前立腺の切除が終わったら、組織を回収します。

膀胱腫瘍の場合は、ドクターによって組織を回収する前に、切除部位を記録するように指示を受けることもあります。

組織を回収したら重さを測定して報告します。

止血確認

組織の回収が終わったら、膀胱内の止血確認を行います。

出血部分があれば電気メスで止血を行います。

前立腺切除の場合は、持続灌流の指示が出されるため確認して準備を行います。

尿道カテーテル挿入

止血確認が終わったら尿道カテーテルを挿入します。

TUR-Pは22Frの3wayカテーテルを膀胱内に挿入し、カフの固定水は30〜60mlを注入して持続灌流を行いながら退出します。

TUR-BTの場合は、22Frの2wayのカテーテルを挿入し、カフの固定水は30〜60mlです。

TUR-BT/TUR-Pのポイント

TUR-BT/TUR-Pの手術では、出血量が分からないため灌流液の使用量をしっかり把握しておくことが大切になります。

また、TURの手術で使用するモノポーラやバイポーラの種類によって灌流液の種類も異なるため、しっかり確認して準備をすることが必要です。

TURの灌流液については以下の記事を参考にしてください。

生理食塩水で電気メスが使えないのはなぜ?TURと還流液のキホン

TURPの手術は手術時間も長くなることが多いので、TUR症候群にも注意が必要になります。

TUR症候群については以下に詳しくまとめています。

泌尿器科の経尿道的切除術などのオペの基本!TUR症候群を詳しく解説!

TURの手術介助をスムーズに行うために

TURは灌流液を使用して手術を行うため、術中の合併症にも注意が必要になります。

開腹手術のように正確な出血量が把握できないため、灌流液の量の観察をしっかり行うことが大になります。

脊椎麻酔で行う場合は患者さんの意識がある状態なので、不安を緩和するような声かけや関わりを行うことも必要です。

TURの手術の流れや合併症をしっかり理解しておきましょう!

泌尿器科の手術の勉強にオススメ

泌尿器科の手術は、膀胱内を操作するTURなどの手術が多いため、手術の内容が理解できない人も多いと思います。

特にTURの手術は術野も狭いため、手術操作や流れが読めないと悩む人も多いです。

この参考書では、泌尿器科で行われる術式や看護のポイントが詳しくまとめられているので分かりやすいです。

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