手術室の看護師が経験した針刺し事故と実践している予防策

手術室で起こるインシデントの一つに「」があります。

術中に針が手や指に刺さってしまうことであり、感染のリスクも高くなるので危険です。

手術室ではダイレクトに血液に触れるため、自分の身を守るためにも注意が必要になります。

今回は、手術室の看護師が経験した針刺し事故と予防策についてお伝えします。

手術室は針刺し事故のリスクが高い

手術室は縫合時に針を扱うため、針刺し事故を起こすリスクが高いと言われています。

病棟で起こる針刺し事故は注射針によるものですが、手術室では針そのものを触るため針刺し事故も起こりやすいです。

手術室の針刺し事故は増えている

病院全体のインシデント件数の中でも、手術室による針刺し事故の件数は増加傾向であると言われています。

ある調査では、針刺し事故の全体の約28%が手術室で起こっている結果になっていました。

手術室での針刺し事故が増えていることを受けて、各病院では感染予防対策に取り組んでいますが、ゼロに減らすことが難しい状況です。

しかし、針刺し事故は自分たちが気をつけることで発生のリスクを減少させることができます。

針刺し事故が起こる瞬間とは?

ここでは、実際のオペナースの針刺し体験談を参考に「針刺しが起こる瞬間」について紹介します。

慌てて糸をかけようと思ったら刺してしまった

開腹手術の時は対応にスピードも求められるため、慌ててしまったことが原因で針刺しをする人もいます。

手間取っているとドクターから怒られたりするので、慣れない間は焦ってしまいますよね。

返ってきた器械を受け取った時に針が刺さった

ドクターから返された器械を受け取った時に、針が指に刺さってしまった人も見られます。

手術によっては使用した器械が無造作に返されてしまったり、針が付いていることに気が付かず握ってしまい刺さることもあります。

器械を投げて返すドクターもいるため、針がついている持針器などは危険ですよね。

乱雑になった器械の中に針がついた持針器が混ざっていた

新人の間は器械台が綺麗に使えず、器械が乱雑になってしまうこともあります。

どこに何があるのかわからない状態になってしまい、探しているうちに針が刺さってしまうことも珍しくありません。

使用前の針であれば感染のリスクは低くなりますが、感染(+)の患者さんの手術の場合は怖くなってしまいますよね。

器械台の上に針先を上に向けて置いていたら引っかかり刺さった

器械台の上に針先を上にしたまま置いておくことにより、他のものを取ろうと思った時に刺さってしまうことがあります。

手袋に引っかかるだけでなく、薄いガウンに引っかかってしまうこともあるため、腕に刺さってしまうことも考えられます。

手術中に針刺し事故を起こしたらすぐに報告する!

手術中に針刺し事故を起こしてしまったら、すぐに報告することが大切になります。

忙しくバタバタした術中に報告しにくいと感じる人もいますが、インシデントを起こしたままでは手術を安全に続けられません。

自分の身を守るだけでなく、患者さんのためにもすぐに報告しましょう。

針刺しを起こしたことを周りに知らせる

術中に針刺しを起こしたと思ったら周りに知らせることが優先になります。

「針刺し事故を起こしました!」と大きな声で周りに知らせましょう。

外回りナースはリーダーに報告して、すぐに代わりのスタッフが準備に入ります。

すぐに刺してしまった部分を洗う

器械を不潔にしないよう注意しながら清潔から下り、すぐに刺してしまった部分を石鹸と流水で十分に流します。

上司に報告する

上司に針刺し事故を起こしたことを方向し、今後の対応について相談します。

針刺し事故の対応については各施設にマニュアルが用意されているので、目を通しておきましょう。

針刺し事故はインシデントとして報告が必要

針刺し事故は上司に報告するだけでなく、インシデントとしての報告が必要になります。

インシデントレポートの提出が求められるため、発生した時刻、場所、原因について詳しく記載しましょう。

原因と対策を全員で共有して予防することが大切

インシデントレポートはミスをした罰のように感じますが、今後の対策のために必要なデータです。

起こしてしまった原因と対策を全員で共有して再発防止に取り組むことが目的であるため、前向きに取り組むことが大切になります。

手術室で実践している針刺し事故の予防対策

実際に手術室で実践している針刺し事故の予防対策の内容について、詳しく見ていきましょう。

手袋を2重にする

針刺し事故を予防するために、手袋を2重にはめることが推奨されています。

最近では針刺ししたことが分かるように、下地が濃い色になって破れたら目立つように工夫されているものもあります。

手袋を2重にはくと手の細かい感覚が伝わりにくくなるため、苦手な人もいると思います。

でも、私も針が引っかかった時も2重にしていたおかげで、皮膚まで到達せず済んだ経験が何度もあります。

持針器は針先を上に向けて置かない

器械台に針をつけた持針器を並べる時は、針先を上に向けて置かないことが大切です。

針先は危険なので、針スポンジに刺して保護しておきましょう。

針スポンジに針の種類をメモしておけば、どの針が持針器にセットされているかをすぐに判別することができます。

器械の受け渡しをニュートラルゾーンで行う

器械の受け取りは手で直接行っている人も多いですが、針刺しを起こすリスクも高くなります。

術野側の器械台を通して器械の受け渡しを行うことも対策の一つです。

器械を返してもらうときは、器械台に置いてもらうことで受け取ったときの針刺しを防ぐことができます。

使用していない持針器の針は外しておく

持針器に針を付けっ放しにして置いている人もいますが、使用していない持針器の針は針スポンジに刺して外しておくことが大切です。

針スポンジに刺しておくことで、器械が乱雑に並べられていても針に触れる危険性が低くなります。

必要なもの、必要でないものを区別しておくことも予防として必要になります。

手術室で針刺し事故を起こさないために

手術室では針を扱う機会が多く、針刺し事故を起こしやすい環境でもあります。

患者さんによっては肝炎やHIVなど血液感染によって感染を起こす疾患を抱えている人もいるため、自分の身を守ることが必要になります。

「自分は大丈夫」ではなく常に緊張感を持って予防に取り組む姿勢が求められます。

術中のインシデントの勉強にオススメ

手術室では針刺し事故だけでなく、病棟とは違うインシデントが起こる環境です。

インシデントの予防も重要ですが、起こした後の対応が大切になります。

この参考書では、手術室で起こるインシデントやイレギュラーについて詳しく紹介されています。

対応方法についても載っているので、新人ナースの勉強に活用できる1冊です!

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