転職も考えているけど辞めて少し休憩をしたい、と考えている人もいるのではないでしょうか?
すぐに転職して働き出すのも良いですが、ゆっくり自分にあった職場を見つけたいという人もいると思います。
失業してから次の職を探すまでの間は、雇用保険に入っていると失業保険を受けることができます。
コンテンツ
失業保険とは失業者に支払われる給付のこと
失業保険とは、失業者に対して支払われる給付のことです。
失業保険を受けながら次の転職先を考えたいという人は、失業保険について理解しておきましょう。
失業保険を受給するためには条件があります。
- 雇用保険の加入期間が1年以上
- 働く意思と能力がある
これらの条件を満たさなければ、失業保険を受給することができません。
雇用保険の加入期間が1年以上
雇用保険の加入期間については、1年以上が条件になります。
しかし、病院側の都合で解雇やリストラなどで退職をした場合は、加入期間が半年以上になります。
もし、前の職場で3年働き、転職して今の職場では半年で退職してしまったという場合は、直近の職場では雇用保険の加入期間が1年以上に該当しません。
しかし、過去2年間にさかのぼり、他の病院で雇用保険に加入していた期間を合算することもできます。
働く意思と能力がある
働く意思と能力があるという条件は、再就職をする意思を持っていることで、求職活動を行っているということです。
また、病気や怪我で働けない状態ではないということです。
失業保険の申請をする際は、ハローワークで求職者登録を行う必要があり、これで働く意思を示したことになります。
退職するときは離職票をもらうこと
退職の際には必ず離職票を受け取りましょう。
この離職票とは、失業手当をもらう時に必要になるものです。
離職票は、病院側が退職日または退職日前に発行して退職予定者に渡さなければなりません。
退職する人は、離職票に名前や捺印などを記入する項目があるので、記入します。
記入が終わったら、病院側が事務処理を行い退職後に郵送で送られてくることが多いです。
離職票が届いたらハローワークに行って失業保険の手続きを行います。
失業保険の手続きには離職票が必要
ハローワークで失業保険の手続きを受ける際には、この離職票が必要になります。
退職後、10日以上たっても離職票が送られてこない場合は、病院に連絡をして郵送してもらうようにしてください。
また、病院によっては離職票を発行せず、退職の際に渡してもらえないというところもあります。
退職した病院が離職票を送ってくれないときは?
離職票は失業保険を受ける際に必要な書類になりますが、失業してから離職票が届くまで期間が空いてしまうと、失業保険を受け取る日数にも影響してきます。
離職票を送ってもらうよう連絡をしても応じてもらえない場合は、ハローワークに行って事情を説明して相談をしましょう。
ハローワークの担当が病院に対して、離職票を送るよう催促をしてもらうことができます。
離職票が届かないからと諦めるのではなく、事情を説明して相談することがポイントです。
実際に離職票が届かない病院もある
実際に私も退職時に離職票を発行してもらえず、その後も病院側に問い合わせをしても一向に送られてきませんでした。
ハローワークに相談を行い、催促を行う病院の住所などを書類に記入して、催促をしてもらうことができました。
失業保険の手続きに必要な書類
離職票が届いたので安心して、離職票だけを持ってハローワークに行っても失業保険の手続きはできません。
離職票以外にも必要なものがあります。
- 離職票Iと離職票II(離職票をもらった時にもらえる)
- マイナンバーの分かるもの
- 身分証明書
- 写真(縦3cm×横2.5cm)を2枚
- 印鑑(シャチハタ不可)
- 預金通帳またはキャッシュカード
これらを揃えてハローワークに行く必要があります。
写真は直近3ヶ月以内に撮影し、正面で上半身が写っているものを2枚用意します。
キャッシュカードや預金通帳は、必ず本人名義のものを準備しましょう。
自分の住んでいる地域のハローワークで手続きを行う
ハローワークは全国各地にありますが、自分の住んでいる地域にあるハローワークで手続きを行います。
必要書類を持ってし失業保険の手続きを行いますが、当日は1時間程度の時間で終わることが多いです。
手続きの流れとしては以下の通りです。
- 求職申し込み
- 離職票の提出
- 受給資格判定
- 受給説明会の日時決定
求職の申し込み
まずハローワークに行くと受付の窓口があるので、失業保険の手続きをしたいと伝えます。
求職の希望条件などを詳細に記入する用紙をもらうので、記入をします。
これが求職の申し込みになります。
離職票の提出・受給資格の判定
そして、離職票の提出を求められ、提出した離職票を元にハローワークのスタッフは受給資格を判定します。
この時、離職票の離職理由について異議がある場合は、申し立てを行いましょう。
離職理由については病院側が記入を行うので、病院都合の退職にもかかわらず自己都合退職という選択がされていることもあります。
受給日数にも影響することがあるため、必ずチェックをしておきましょう。
受給説明会の日時決定
受給資格の判定が認められると、受給資格者が参加する「失業保険の受給方法」についてなどの説明会です。
受給説明会の参加は必須
最初の手続きで指定された日時に受給説明会が行われますが、参加しなければ失業保険を受け取ることができません。
だいたい最初の手続きから1週間後に説明会が行われることが多いです。
説明会の流れは以下の通りです。
- 受給に関する注意点や受給に関する説明
- 失業認定日の説明と決定
これらが説明会の流れになりますが、受給するにあたって重要なことが説明されるので、しっかり押さえておきましょう。
説明会が終わると、「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」が渡されます。
そして、次回のハローワークに行く日(失業認定日)が決定します。
受給資格者証をもらってもすぐに給付されない
受給資格者証などをもらい受給できる状態になっていますが、実は、すぐに失業保険は受給できません。
自己都合の人は3ヶ月間の待機期間があり、この間は失業保険は支給されません。
病院都合の人は、1ヶ月間の待機期間があります。
自己都合で退職した人は、この3ヶ月間の間に3回以上、求職活動をしたという実績を残し、3ヶ月以内に就職先が決まらなかった場合、3ヶ月目以降から失業保険が支給されます。
失業認定日は必ずハローワークに行くこと
失業認定日が来たら指定された日時に、ハローワークに行って失業認定を受けなければなりません。
1回目の失業認定日の流れは以下の通りです。
- 失業認定申告書を提出
- 失業認定を受ける
- 次回の失業認定の日時を確認する
これらが失業認定日の流れになりますが、失業認定申告書は求職活動を行ったかどうかなどの活動を記録したりします。
この時にアルバイトなどで収入がある場合は、働いた日にチェックを入れて収入額を記入します。
嘘の収入額の報告をすると不正受給とみなされるので、正確な活動内容を記入しましょう。
そして、失業認定を受けると正式に失業保険の受給資格者と認められ、給付金を受け取ることができます。
失業保険を受給できるのは退職してから3ヶ月後
このような流れで失業保険を受給することができますが、自己都合で退職をしたという人は、失業保険を受給できるのは退職しから3ヶ月+2週間後くらいになります。
失業認定を受けたら、給付日数が上限を超えるまで、月1回の失業認定日にハローワークに行って報告書を出して、5日後に給付金が振り込まれるという流れになります。
失業保険は年齢によって日数が決まる
失業保険は年齢や退職理由、在職中の収入、雇用保険の加入期間などの条件によってもらえる日数や日額が変わってきます。
給付が受けられる日数
給付が受けられる日数は、雇用保険の加入期間によって決まります。
- 1年以上10年未満の加入期間であれば年齢関係なく90日
- 10年以上20年未満の加入期間であれば120日
- 20年以上で150日
- 1年未満の場合は年齢関係なく90日
- 1年以上5年未満の加入で30歳未満は90日
- 35歳未満は120日
- 5年以上10年未満の加入で30歳未満は120日
- 35歳未満は180日
雇用保険に加入していた期間と年齢によって変わってくるので、確認しておきましょう。
25歳で自己都合した場合の例を見てみましょう。
25歳で自己都合退職し月収25万円、雇用保険には3年加入していた場合は、日額は約5000円ほどで日数は90日となります。
就職が決まったら再就職手当が受け取れる
失業保険受給期間中に日数が残った状態で再就職が決まっても、再就職手当を受け取る事ができます。
受給期間中はアルバイトができる?
失業保険の受給中は求職活動しかできないと思いがちですが、しっかり申告をすることでアルバイトも可能です。
アルババイトを行う時間によっては、就職とみなされることもあります。
雇用保険に加入し週20時間以上の労働を行なっている場合は、就職しているという扱いになります。
看護師の単発のバイトなどもあるので、これを機会に違う職場や分野の仕事に触れてみるのも良いでしょう。
ただし、アルバイトをしたら申告をするのを忘れずに。
失業保険をスムーズに受けるために
退職を考えている人の中には、転職先をゆっくり探したいと思っている人も多いと思います。
退職は手続きも色々行わなければならないので、バタバタとしてしまいますが、退職後のことを考えてしっかり確認しておきましょう。
看護師は意外に失業保険を受けられることや雇用保険などを知らないという人も多いので、損をしないためにもしっかり押さえておくことが大切です。