看護師は肉体的にも精神的にもハードな仕事なので、看護師であれば誰でも1度は「看護師を辞めたい」と思ったことがある人も多いと思います。
看護師を辞めたいと思う瞬間は人によってそれぞれですが、手術室は特殊な環境なので病棟ナースとはまた違った場面で感じることが多いようです。
オペ室は閉鎖的な空間なので人間関係も複雑になりやすく、辞めたいと思う原因にも。
手術室で働くオペナースはかなりハード
病棟で働く看護師は受け持ち患者さんの数も多く、一日中病棟内を走り回っているという姿を見かけることが多いですが、手術室で働くオペナースもかなりハードな仕事なのです。
手術中の緊張感や緊急時の対応など病棟とは違った精神的なストレスが大きいです。
手術によっては長時間に及ぶものもあり、手術が無事に終わるまでは気をぬくことができません。
また、手術中のトラブルの対応や医師との連携など、気を遣わなければならない場面がたくさんあるのです。
手術が始まると終わるまではその場を離れることができないため、長時間立ちっぱなしで足腰にも疲労が溜まり、肉体的にもしんどいと感じる人も多いです。
オペナースがもう辞めたいと思った瞬間!
現役オペナースが「もう看護師を辞めたいと思った瞬間」を紹介していきます。
新人看護師編
- 緊急手術でついたことのないオペに無理やり入らされて、術式も分からずパニックになったとき
- 途中で術式変更になりフォローの先輩もおらずドクターに怒られて嫌になった
- ドクターが怖すぎてトラウマになった
- 術式が飛んでしまい術中に頭が真っ白になってしまった
- とにかく器械や物品が覚えられずに大変だった
- 術中に出血が止まらなくてドクターからの怒号も飛びながら血の海になっていく景色を見てパニックになった
- 真夜中に緊急呼び出しの電話が鳴った瞬間
- 絶対必要な器械を落としてしまい滅菌が出来上がるまでの時間は手術も止まり苦痛だった
- 術中にドクターがキレてメスが目の前に飛んできた
手術室での業務は特殊であり、新人は慣れるまで大変だと言われています。
新人看護師の間は慣れないことも多く、術式も本番には頭から飛んでしまってパニックになることも多いです。
また、ドクターに怒られることによってトラウマになってしまったり、術中のミスが手術を止めてしまうなど影響が大きいので、辛いと感じる人も多いのです。
職場環境編
- 年末年始のオンコールの待機がくじ引きで31日と1日に当たってしまい強制的にオールだった
- 緊急オペの呼び出しに出るも、手当の金額が少なくてやってられんと思った
- 手術が終わらず結局深夜まで残業に追われる日々で帰れない
- 緊急手術が多すぎて毎日残業で辛い
- 少ない残業代をもらうくらいなら定時で帰りたい
- 新人が定着せず平均年齢が高い職場で大変だった
- 辞めてしまう人や異動希望を出す人が多く、何人も見送ってきたのでそんなに働きにくい環境なんだと実感した
職場環境も看護師の悩みの1つですが、オペ室は病棟と違って緊急手術時の呼び出しなどがあり、いつ電話がかかってくるか分からないという緊張感がストレスにもなるようです。
また、手術が終わらない限り業務も終えることはできないので、長い手術だと残業が多くなってしまいます。
人間関係編
- 新人いびりがひどくて大変だった
- 外回りの先輩に物品をお願いしても出してもらえないなどの嫌がらせをされた
- 若い人が少ない
- お局さんの医者への媚びがすごくて引いた
- みんな日勤で休日も一緒なので飲み会などのイベントも多くて苦痛だった
- 長時間オペの時は優先的に新人が残されて残業をしなければならない
- 同じミスでもベテランは許されるという風潮
- 苦手な先輩とペアの時は手術が終わるまで緊張感が抜けず疲れる
- スタッフルームでいないスタッフの悪口大会で付き合いにしんどさを感じた
- 嫌われるとしんどいオペに付けられることもあった
看護師に限らず職場の人間関係で悩む人は多いですが、特に手術室の人間関係は複雑と言われており、新人が嫌がらせをされることも多いようです。
オペ室ではペアになって手術を担当するため、人間関係が良くないと仕事がやりにくいと感じることもあります。
給料編
- 病棟で働く看護師と比較すると少ないので改善してほしい
- 夜勤がない分給料が少ないので不満
- 労働力と給料が見合っていない
- 人の入れ替わりが少ないので昇級のチャンスがない
手術室では平日日勤勤務の夜勤がない勤務形態になってしまうため、夜勤手当がないぶんお給料が少なくなってしまいます。
日勤で規則正しい生活を送ることができるのは良いですが、手術が長引いく日やロングオペの場合は手術が終わるまでは帰れず、残業をしなければならないので、労働力と給料が見合ってないと感じる人も多いです。
また、手術室で働くスタッフの中には手術室でしか働きたくないと考えている人も多く、何年も入れ替わりがないというところもあります。
手術中編
- 局所麻酔中に患者さんが痛いと訴えたので焦ってしまった
- 抜管して患者さんが暴れ出し殴る蹴るで大変だった。手術室で暴力を受けると思わなかった。
- 緊急対応で出勤したのは良いもののオペが長引き長時間飲まず食わずで辛かった
- 理不尽にドクターから怒られることもしばしば
- ドクターの機嫌が悪いととばっちりを食らうこともあるので大変
- 患者さんとの関わりよりドクターとの関わりがめんどくさい
- 大切な検体を落としてしまってかなり焦った
術中のトラブルは患者さんの命に関わるものも多く、恐怖心と不安も強くストレスに感じる人も多いです。
もう二度とあんな怖い思いをするのは嫌だというトラウマ寸前になってしまう人も。
また、手術が終わって抜管する際には、患者さんが暴れて大変な場面も多いので、患者さんの暴れる姿になれていないスタッフや新人にとっては恐怖心を抱くきっかけにもなります。
そして、オペ看はドクターとの関わりも多いですが、手術中だけ人格が変わったように怒りまくる人などもいるので、理不尽さに腹が立って辞めたいと感じる人も多いようです。
誰でも1度は辞めたいと思った瞬間がある
看護師として働いていると、誰でも1度は辞めたいと思う瞬間はあるものです。
特に手術室は特殊な環境であり、病棟とは違う看護であるため、オペ室で働く看護師にしか分からない苦悩もあります。
今回紹介した「もう看護師をやめたい」と思った瞬間の中には、共感した、同じようなことを思っていたと感じた人もいるのではないでしょうか?
同じようなことを感じているオペナースもいるので、心の安心材料になればと思います。
環境を変えることも方法
誰でも辞めたいと思った瞬間はあるものですが、仕事が辛く苦痛に感じているのであれば、環境を変えることも方法の一つです。
辛い状況を我慢し続けることで、体調を崩してしまうこともあります。
自分に合った手術室を見つけ、楽しく働く事が自分自身への成長にもつながります。